サーバーエンジニアの仕事内容:仕事の基本的な流れ
- Career Magazine
- 2023年7月9日
- 読了時間: 4分
更新日:2023年7月22日

サーバーエンジニアの仕事内容について
サーバーエンジニアの仕事内容は、企業や組織のサーバーインフラストラクチャの構築、運用、保守などを担当する専門職です。この記事では、サーバーエンジニアの仕事の基本的な流れを上流から下流に分けて詳しく解説します。
ポイント①: 上流工程(要件定義と設計)
上流工程では、ユーザーの要件やビジネスニーズを把握し、サーバーインフラの要件定義と設計を行います。要件定義では、ユーザーとのコミュニケーションを通じて要件を明確化し、サーバーの目的や性能要件、可用性要件、セキュリティ要件などを定義します。また、使用するオペレーティングシステム(OS)の選定も行います。一般的に使用されるOSには、Windows Server、Linux(例:Ubuntu、CentOS)、UNIX(例:AIX、Solaris)などがあります。設計では、これらの要件に基づいてサーバーハードウェアの選定やネットワーク設計、仮想化技術の導入、ストレージ設計などを行います。設計図や構成図、技術仕様書などの文書を作成し、プロジェクトチームや関係者と共有します。
ポイント②: 中流工程(サーバーの構築と設定)
中流工程では、上流工程で設計されたサーバーインフラを実際に構築・設定します。まず、必要なハードウェアやソフトウェアを調達し、ラックやキャビネットに設置します。OSのインストールや設定、ネットワーク接続の構築、セキュリティ設定などを行います。OSの選定によって、操作や設定方法が異なる場合があります。Windows Serverの場合、GUIベースの管理ツール(例:Server Manager)を使用して設定を行うことが一般的です。LinuxやUNIXの場合、コマンドラインインターフェース(CLI)を使用して設定を行うことが多いです。さらに、必要なアプリケーションやミドルウェアのインストールや設定、ユーザーアカウントの管理なども担当します。構築後は、正常に動作するかをテストし、必要に応じて調整やトラブルシューティングを行います。構築には自動化ツールやスクリプトを活用することもあります。
サーバーエンジニアがOSに関連して行う作業には以下のようなものがあります。
・オペレーティングシステムのインストール: 選定したOSをサーバーハードウェアにインストールします。インストール手順に従い、必要な設定やドライバーのインストールを行います。
・セキュリティ設定: サーバーエンジニアは、OSレベルでのセキュリティ設定を行います。これには、ファイアウォールの設定、アクセス制御リスト(ACL)の設定、セキュリティパッチの適用、アンチウイルスソフトウェアのインストールなどが含まれます。
・ネットワーク設定: サーバーエンジニアは、ネットワーク接続の設定を行います。これには、IPアドレスの設定、サブネットマスクの設定、ゲートウェイの設定などが含まれます。また、ドメイン名システム(DNS)やダイナミックホストコンフィギュレーションプロトコル(DHCP)などのネットワークサービスの設定も行われます。
・サーバーの役割と機能の設定: サーバーエンジニアは、OS上でサーバーの役割や機能を設定します。これには、Webサーバー(例:Apache、Nginx)、データベースサーバー(例:MySQL、SQL Server)、メールサーバー(例:Exchange、Postfix)などのインストールと設定が含まれます。
ポイント③: 下流工程(運用と保守)
下流工程では、実装とテストが完了したサーバーインフラの運用・保守を行います。運用では、サーバーの監視とモニタリング、パフォーマンスの最適化、セキュリティの維持、バックアップと復旧の管理などが中心です。監視ツールやログ解析ツールを使用して、サーバーの状態やトラフィック、リソース使用状況などを監視し、問題を早期に検知します。必要に応じてパフォーマンスチューニングやセキュリティパッチの適用、障害対応などを行います。保守では、定期的なメンテナンスやアップデート、パッチ適用、問題のトラブルシューティングなども行います。ユーザーサポートやチームメンバーへの技術サポートも担当し、必要に応じてドキュメンテーションの作成や訓練も行います。
まとめ
サーバーエンジニアの仕事の基本的な流れは、上流工程から中流工程、そして下流工程に分けられます。上流工程では、要件定義と設計が重視され、ユーザーの要件を把握し、サーバーインフラの設計を行います。中流工程では、実際のサーバーの構築と設定、テストが行われます。下流工程では、サーバーの運用と保守が中心であり、正常な運用とトラブル対応が行われます。
サーバーエンジニアの仕事では、さまざまなツールが使用されます。サーバー仮想化ツール(例:VMware、Hyper-V)、サーバー管理ツール(例:Ansible、Puppet)、モニタリングツール(例:Zabbix、Nagios)などが一般的に活用されます。また、サーバーエンジニアはコマンドラインインターフェース(CLI)やスクリプト言語(例えば、PowerShell、Python)を使用して、自動化やタスクの自動化を行うこともあります。
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